ラブレター・フロム・ブラッセルズ

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第三十回 始め良ければ全て良し!

2016年1月26日

開会式+ガラ・レセプション@エグモン・パレス

 1月19日、ベルギー外務省の一部であるエグモン・パレスで開会式が行われ、遂に、正式に日ベルギー友好150周年がスタートしました。

lfb_030_kagamiwari 開会式では、レンデルス副首相兼外務大臣、日本からお出で頂いた武藤外務副大臣、そして、「日ベルギー150周年友好大使」を務めて頂いているファンロンパイ前EU大統領からご挨拶があった後、ベルギーで初めて日本学科を開設し30年に亘り教鞭を取り、つい先頃名誉教授になられたKUルーベン大学のヴァンドワレ先生が、両国関係の歴史について記念講演をされました。式には、ペーテルス副首相兼経済大臣にもおいでいただき、ベルギー内閣の4人の副首相の内、半分にあたる2名の副首相のご出席を得たのは、大変に光栄なことでした。ちなみに、武藤副大臣は、2日間の滞在の内、このお二人に加えて、ヤンボン副首相兼内務大臣にもお会い頂きました。
 開会式の後は、同じエグモン・パレス内で場所を移して、ガラ・レセプションを行いました。レセプションは、まず、北之台雅楽による雅楽の公演で幕を開けました。素晴らしい演奏と演舞に、レンデルス外務大臣ご自身、スマホで写真を撮っておられました。その後、「日・ベルギー議員連盟」のベルギー側の会長を務めて頂いているブラッケ下院議長、デクラークBJA(日本・ベルギー協会兼商工会議所)会長、脇日本人会会長に御挨拶頂き、続いて、ファンロンパイ友好大使、ペーテルス副首相も参加されて、鏡割りを行いました。お酒は、協賛いただいた、山口の獺祭です。

 開会式、ガラ・レセプション共に、日ベルギー関係の発展に尽力してこられた各方面の方々や、協賛いただいたスポンサーの関係者の皆さんなどにご出席いただき、大変な盛会で行うことができました。改めて、ご協力いただいた方々に心から感謝いたします。

北之台雅楽「雅」公演@ボザール

lfb_030_gagaku 今年は、各種イベントが各地で予定されていますが、1月23日夜に、ブリュッセルで最も有名な劇場と言っても良いボザールで行われた、北之台雅楽による「雅(みやび)」プレミア公演は、開会式後の最初の大規模イベントと言っても良いのではないかと思います。このイベントは、ジョージ・アーサー・フォレスト財団のご支援により行われ、ミシェル現ベルギー首相のお父様で、外務大臣やEU委員を歴任されたルイ・ミシェル御夫妻など、多くのVIPが出席され、一般販売のチケットも売り切れる、満員御礼の人気でした。
 公演は、雅楽の楽器紹介から始まり、合間にお花、お茶の実演もあり、各種の演奏・演舞からなる、見ごたえのある素晴らしいものでした。今回の公演には、井口北之台雅楽アンサンブル理事長御夫妻他、同会の関係者の方々に加え、安齋 元宮内庁式部職楽部首席楽長が参加され、御自身で素晴らしい演奏を披露されました。安齋様、井口様ご夫妻には、ご公演前に、公邸にお出で頂き、色々貴重な御話を伺いました。私にとっても、本格的な雅楽に触れる初めての機会であり、心から堪能しました。

 なお、公演の前に、財団のフォレスト会長に続き、私も簡単な御挨拶をする機会を頂きました。そこで私は、昨年11月のパリの連続テロ事件の後、ベルギーへの来訪を見合わせる方々や、安全の状況について問い合わせになる方々がいらっしゃる中で、北之台の方々は、大規模イベントのトップ・バッターであったにも関わらず、淡々と予定通りお出でになったことを紹介し、この公演は、1000年以上の歴史を持つ雅楽という日本の「伝統のシンボル」であるだけでなく、ベルギーの方々に対する日本の信頼を示す「友情と団結のシンボル」でもある、と申し上げました。会場のベルギーの方々も同じ思いだったと思います。安齋様、北之台雅楽アンサンブルの皆様、本当にありがとうございました。

ベルギー外交官写真展@JICC

lfb_030_bassompierre 実は、開会式典に先立つ1月14日から、プレ・開会式イベントとして、大使館内の広報文化センター(JICC)で、「ベルギー外交官写真展」を開催しました(1月26日まで)。これは、1921年から1939年まで、初めての駐日ベルギー大使を務めたアルベール・ド・バッソンピエール男爵の写真アルバムの展示です。そこには、近衛文麿首相がベルギー大使館を訪問する様子や、幣原喜重郎外相夫妻を含む集合写真などがあり、ベルギー駐日大使の目から見た当時の日本の風物、人物、景色などを伝える貴重な資料です。
 この展示は、アルバムを所有し、その展示を快く認めて頂いた、アルベール・ド・バッソンピエール大使の孫に当たるジョネ男爵夫人のご厚意で可能になりました。どうもありがとうございました。なお、外交関係150周年を語る上で、この展示は、非常に象徴的な意味があります。なぜなら、ド・バッソンピエール家は、アルベール以降も、代々外交官を多く輩出してきた家柄で、現在もその一員であるピエール・ド・バッソンピエール氏が、駐日ベルギー大使館の公使を務め、日本での150周年記念を主導しておられるからです。

乞うご期待!

 ということで、皆様のお蔭で、友好150周年は、素晴らしい始まりを迎えることができました。今後も、毎月のように色々なイベントが予定されていますが、ここで、最新のグッド・ニュースをお伝えしましょう。遂に、今年6月、市川海老蔵さん一座による「源氏物語」の公演が、アントワープのデ・シンゲル劇場で実現することになりました!今後も記念HPのスケジュールを小まめにアップデートしていきますので、ご期待ください!

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