領事サービス・安全対策メールマガジン

令和2年4月20日

新型コロナウイルス感染新規症例の発生(20日)


1 本20日,ベルギー公衆衛生省の発表によると,ベルギー国内において新型コロナウイルスの新規症例が新たに1,487件確認され(フランダース地域:550名,ワロン地域:693名,ブリュッセル:238名,居住地不明:6名)その結果,当地での確定症例数は39,983件となりました。

また,3月15日から4月19日までの間に,8,895名の方が治癒して退院(過去24時間中の退院者は138名)しました。

死亡者数は以下のとおりです。
(1)24時間の合計:168名(病院における死亡者62名,老人ホームにおける死亡者103名)
(2)これまでの合計:5,828名(内訳:病院における死亡者2,716名,老人ホーム等における死亡者3,028名(確定症例122名(4.0%),疑い例2,906名(96%))、自宅0.4%,その他の場所0.4%、不明0.7%)
 なお,本日の記者会見では,死亡者については,ピークを過ぎたとの分析がなされています。

19日現在,病院のベッドについて,4,920名の感染者(過去24時間で49名増加)が利用しており,そのうち1,071名が集中治療室(過去24時間で10名減少),760名が人工呼吸器(過去24時間で21名減少)を利用している状況です。

昨19日の感染検査実施数は8118件,検査実施総数は162,000件です。

(参考アドレス:ベルギー公衆衛生省新型コロナウイルス特設ページ(仏語))
https://www.info-coronavirus.be/fr/news/le-nombre-de-nouvelles-admissions-a-l-hopital-continue-a-diminuer/
(参考アドレス:ベルギー国立公衆衛生研究所関連ページ)
https://epidemio.wiv-isp.be/ID/Pages/2019-nCoV_epidemiological_situation.aspx

2 なお,本日の記者会見で発表された内容のポイントは以下のとおりです。
(1)ハッセルト大ニール・ヘンス(Niel Hens)教授チームによる研究結果(図: https://www.be.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular_chart4.html )の解説:黒点(各日の入院者数)をつないだ線は入院者数の推移を示す。上昇後,ピークに到達し,下降している。シナリオ1は,措置がまだ何も取られていなかった時のカーブを示す。措置を取ることを決定した時点において,カーブの上昇率は非常に高かった。その後,措置を取り始めたため,カーブを平らにすることが可能となった。
シナリオ2は,4/16に仮に全ての措置を解除し,以前のような普通の生活に戻った場合に起こり得るであろうカーブを示す。今後,我々は,ウィルスが存在する中で生活をし続けなくてはならない。現時点でカーブはまだゼロではなく,ウィルスは伝染し続けている。今後,自己を守り,カーブが再び上昇しないようコミュニティにも十分気を配りながら,安心に生活し続けることができる領域・境界を見つけることが我々の目標。現時点では,カーブが再び急上昇するシナリオに我々は置かれていない。伝染するウイルスの量が減り続けることが可能となるよう,注視し続けることが重要。
カーブの上昇を避けるためには,症状のある人は他人から自己を隔離し,医師との直接の接触を避けることが重要。(医師が感染しなければ)必要最大限の人に感染診断のための検査を実施することが可能となる。また,感染者は,ウイルス潜伏期間中に誰を潜在的に感染させたかを心配するとともに,他人への更なる感染を避けるために予防措置を取ることができるよう,誰から感染したかについても知ることが重要。そうすることで,カーブの上昇を避けることが可能となる。

(2)心理社会的ケアが必要な人は,多くの支援団体が存在する。情報はHP( https://www.info-coronavirus.be/)を参照してほしい。

(3)(統計数値は今後に向けて励みになるものであるが,段階的に措置を解除するのはまだ時期尚早かとの問いに対し)いくつかの指標は良い方向に向かっている。現在の結果は,これまでの皆の努力によってもたらされたと我々は承知している。現在,措置解除の方向に向かっている。すなわち,数値が徐々に下がり我々がより安心できる状況になりつつあるため,現在,どのように措置解除を行っていくかを検討することができる状況にある(既に着手)。

(4)(現在,皆が経済活動の再開について話題にしているが,生活面での充足についても人々は気にかけている,家族との面会(の重要性)についてはどう考えているかとの問いに対し)隔離状態で家族や友人に面会できないこと,特にいつ面会できるようになるか先行きが分からないことは大変困難であると承知している。また,経済活動の再開は非常に重要。というのも,再開することができなければ,中長期で大きな影響が生じるため。これらの点は全て考慮されており,現時点ではもう少し待つ必要があるが,今後,一連の措置は変更され得るしそうでなければならない。現在は措置を遵守し続けることが重要。会えない家族とは電話等で連絡を取ってほしい。

(5)(他国との死者数の比較において,(ア)10万人あたりの割合と(イ)100万人あたりの人数のどちらの指標がより適切かとの問いに対し)人口別の死者数の指標はメディアで頻繁に目にするので若干説明したい。1つ目に,理解を得るのが時として難しい点であるが,コロナ感染は,世界の各国・地域で同じようには始まっておらず,感染の勢いも国・地域によって異なる。ベルギーでは,極めて感染の勢いが強く,極めて感染が急速であった。というのも,感染源となった150名以上の感染者が同時期に国内に到来したためである。2つ目に,死者数に関しては,病院で検査により感染が確認されたケースのみでなく,老人ホームにおけるコロナ感染の文脈での死者も含まれている。
この2つの要素により,ベルギーは他国よりもかなり多くの死者数を出している印象を与えている。現在,ベルギーでは,老人ホームでの状況の考慮を可能とするシステム(=職員・入居者の全検査)が導入されているが,これは大部分の国では直接的には導入されていない。しかし現在,ますます多くの国が、このベルギーモデルを採用し始めている。このモデルにより,死者数はより増大することになるが,困難な状況に対応するための(より適切な)措置を取ることが可能になる。

*****************
■■滞在状況アンケート実施中です!お済みでない方はこちらから■■ https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd4oPasoBCBkkcmqqKs0VZek94YyQW0jYpdcr1fSJxL_jYfRA/viewform
*****************
■■領事メールのバックナンバーはこちらから■■
https://www.be.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular_merumaga.html
*****************
■■新型コロナウイルスに関する「風評被害」を受けた方は,こちらまで■■
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfhpL1ReY0hfydCMksXdJMEzztfC0XsQErx5TDcOaQ8tHr8CA/viewform
*****************

【お問い合わせ先】
在ベルギー日本国大使館
住所:Rue Van Maerlant 1, 1040 Bruxelles, Belgique
電話:(02) 513-2340, 500-0580(領事部)
Fax :(02) 513-4633
ホームページ: http://www.be.emb-japan.go.jp/japanese/index.html

※「たびレジ」簡易登録をされた方でメールの配信を停止したい方は,以下のURLから停止手続きをお願いいたします。 https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete