領事サービス・安全対策メールマガジン

2020/5/4

新型コロナウイルス感染新規症例の発生(30日)


1 本30日,ベルギー公衆衛生省の発表によると,ベルギー国内において新型コロナウイルスの新規症例が新たに660件確認され(フランダース地域:408名,ワロン地域:176名,ブリュッセル:72名,居住地不明:4名)その結果,当地での確定症例数は48,519件となりました。

また,3月15日から4月29日までの間に,11,576名の方が治癒して退院(過去24時間中の退院者は293名)しました。

死亡者数は以下のとおりです。
(1)過去24時間の合計:111名(病院における死亡者51名,老人ホームにおける死亡者60名)
(2)これまでの合計:7,594名(内訳:病院における死亡者3,470名,老人ホーム等における死亡者4,036名(確定症例578名(14%),疑い例3,458名(86%))、自宅22名,その他の場所34名、不明32名)

29現在,病院のベッドについて,3,609名の感染者(過去24時間で124名減少)が利用しており,そのうち769名が集中治療室(過去24時間で28名減少),517名が人工呼吸器を利用している状況です。

29日の感染検査実施数は6,964件,検査実施総数は233,688件(内,老人ホームは107,084 件)です。

※補足1
感染検査に関しては,検査を受けた人数を公表。中には,何度も検査を受けている人もいるが,その場合も重複はなく1人としてカウントしている。現在,1日15000人以上の検査を行っているが,数値に表れないのは上記の理由のため。

※補足2
入院者数が大幅に減ったのは,現状をより正確に表すことができるよう解釈の方法を変えたため。これまでは,コロナ陽性だが症状はなく,他の理由で入院した者も数値に含まれていた。各病院では,入院の際,体系的な(全)検査実施の方針が取られており,例えば外科手術や妊娠・出産等,入院の理由が(コロナ以外の)ものであったとしても,コロナ感染が判明すると,その者はコロナ病棟に入れられていた。コロナ陽性だが発症していないこれらの人々もこれまで入院者数に計上されていたため,その数は人工的に膨れ上がっていた。本日(昨日集計分)より,コロナの症状が見られる入院者の数のみ計上している。

(参考アドレス:ベルギー公衆衛生省新型コロナウイルス特設ページ(仏語))
https://www.info-coronavirus.be/fr/news/293-patients-sortis-de-l-hopital/
(参考アドレス:ベルギー国立公衆衛生研究所関連ページ)
https://epidemio.wiv-isp.be/ID/Pages/2019-nCoV_epidemiological_situation.aspx

2 なお,本日の記者会見で発表された内容のポイントは以下のとおりです。
(1)各指標の説明:
(ア)集中治療室占有率の指標は,ウィルス伝染の進展状況が直ちには数値上には現れない,数日から数週間遅れて数値に表れる指標であるが,重要な指標であり続ける。この指標は,ベルギーの医療・保健システムの強健さ,感染拡大への抵抗能力を示すが,現時点での人々の間でのウィルス伝染状況を細かに反映する指標ではない。
(イ)入院者数の指標は,人々の間でのウィルス伝染状況の現実により近い指標であるが,数値に表れるまで不可避的に多少の遅れが生じる。というのも,多くの人にとって,感染後,入院する必要が生じる状況となるまでに数日はかかるため。

(2)間もなく予定されている措置解除の枠組みにおいて,他の2つの指標に基づいたデータ分析を行った。1つ目は,医師の観察による,毎年見られるインフルエンザのような呼吸器感染症の人々の間での流行に関連した指標,2つ目は,公的セクターにおける病気理由による欠勤者数である。但しセクターによって多少の違いはあり得る。図( https://www.be.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular_chart13.html)は,病欠した公務員の人数を2018~2020の3年間で比較したものを示す。
この図によると,本年(濃い緑色)は,3月初旬より,やや急速かつ突然の上昇が見られた。これはちょうどカーニバル休暇の週明けの時期であるが,この週がベルギーでのコロナ伝染の重要な要因となっており,主に欧州の他の地域からベルギーに到来した人々が感染源と考えられている。
ウィルスの潜伏期間は殆どの場合5~7日,時には14日にまで及ぶこともあるが,カーニバル明け後の数日からほぼ1週間後には,感染者が増加しているのが分かる。2018年及び2019年の通常のインフルエンザと比較した場合,このうち1年は通常のインフルエンザ,もう1年は多少重いインフルエンザであったが(注:どの年がそれぞれどちらに該当するかに関する説明はなし),2020年の数値はより高いことが分かる。この病欠者数の指標に関しても,数値に表れるまでに数日の遅れが生じるが,(集中治療室占有率や入院者数等の他の指標と比較すると)人々の間でのウィルス伝染状況の現実により近い状況が示されると言える。

(3)昨日の記者会見を受け,ベルギー小児医学協会(la societe belge de pediatrie)は,コロナの文脈における,子どもの間での川崎病の潜在的増加の懸念についてプレスリリースを公表し,川崎病発症のケースは極めて稀であると共に,ここ数週間の症例数の増加がコロナに関連しているかどうかは全く不明であると主張している。確かに,川崎病を発症した子どものうちコロナに感染していたのは一部のみであり,また,インフルエンザのような異なるウィルス疾患が時には,川崎病の症例の増加に関連しているとの事実もある。たとえコロナとの関連がなかったとしても,何らかの病気の症状を見せる子どもがそれまでと同じように診断・治療を受けることを妨げるべきではない。
小児科受診を避けるのは意味がないし危険である。もし子どもに高熱,ぐったりした様子,食欲不振,下痢,嘔吐等の症状が見られた場合,かかりつけの医師または小児科医の受診が必要。結論として,(ア)現時点で川崎病がコロナに関連しているとの確証はない,(イ)子どもの間でコロナの症状悪化はほぼ見られないことが統計的に観察されるとして,ベルギー小児医学協会は安心するよう呼びかけている。また,同協会は,現在予定されている学校の再開により,子どもの間で大きな問題が引き起こされることはないと完全に確信している,と述べている。

(4)明日から長い週末を迎える。通常であれば,家族的・社会的な伝統行事が行われる時期であるが,一連の措置ゆえにこれまでとは状況が異なる。集会は,場所が公的か私的かを問わず,現在も禁止されている。別の選択肢を見つけ,良い時間を過ごしてほしい。

(5)現在,各自が,異なる分野でコロナと闘っている。医療従事者は言うまでもないが,他にも緊急援助隊,州政府,市(コミューン)政府,コロナ情報コールセンターなど,毎日毎晩働いている人々がおり,この機会に感謝の意を表したい。

(6)定例記者会見では,可能な限り多くの情報を提供し,多くの質問に答えようと努めてきた。コールセンターにはこれまで315000件以上の照会等があった他,特設サイト等のアクセス数は1100万回となっている。その他,ソーシャルメディアでは毎日,2000の質問に回答している。be alert( www.be-alert.be)によるサービスも提供しており,国家安全保障会議後にはウィルメス首相のプレスリリースをメールで直接送付しているが,毎回710000通のメールを送付している。5/4より措置の一部解除予定であるが,情報発信のあり方についても調整される。定例記者会見は,来週以降,月・水・金の週3日のみとなる(いずれも午前11時開始)。
次回は5/4(月)予定。他方,感染者数等の統計の報告はこれまで通り毎日更新・公表される。特設サイト,ソーシャルメディア,コールセンターは毎日利用可能。

(7)(蘭の分野横断的人口統計機関( https://nidi.nl/en/)の研究者らは,コロナにより男性の平均寿命が200日短縮されると推定しているがどのような見解か,ベルギーで同様の研究が行われているかとの問いに対し)同機関は,感染者のみでなく男性全体の平均寿命が約半年縮まると推定している。一般に,コロナは女性よりも男性に対しより厳しく大きな影響を与え,入院を伴うような症状の悪化,集中治療室への移転,高い死亡率等が男性の間で見られる。このため,将来,一部の人々の寿命が縮まることで,計算上,男性全体では平均寿命が半年縮まるとの推定に至っている。他方,ワクチンや他の方法で仮にコロナが死滅した後には,この推定は変わり得ると考えられる。

(8)(ベルギーにおける集中治療室患者の間での死亡率と生存率はどのくらいか,病院毎に大きな違いはあるかとの問いに対し)現時点で利用可能なデータに拠れば,同死亡率は約50%であり,特に人工呼吸器等を使用する患者の間では,それらの機器を使用しない,あるいは酸素療法が行われない集中治療室患者と比較すると,同数値はより高い。他方,現時点では,回復率,または地域間の死亡率の比較を可能とする正確なデータはなく,今後分析が行われる予定。

(9)(学校再開が予定されているが,コロナ伝染において子どもがどのような役割を果たしているかとの問いに対し)近隣国を含め,現在利用可能なデータによれば,おそらくより幼少の子どもの方が年長の子どもよりも,ウィルス伝染において多少の役割を果たすがそれは限定的といった傾向が見られる。例えばインフルエンザの場合,通常は幼少の子どもから大人,特に高齢者への感染が非常に頻繁に起こるが,コロナの場合は状況が異なり,上記のようなことは殆ど起きていない。
蘭での研究によると,子どもの抗体保有率は大人の約半分であることが示されており,子どもが他の子どもや大人を感染させている可能性は排除されないが,通常のインフルエンザの場合とは逆に,子どもはおそらく親を含む大人へのコロナ伝染においてそれほど重要な役割を果たしていない(主な媒介者ではない)。

(10)(スウェーデンでは,病床不足の理由により病院間で移送された患者の死亡率が非常に高いが,ベルギーでは患者はどのように移送されているのか,死亡率はどうかとの問いに対し)移送された患者に関するデータはなく,今後おそらく分析される予定。この死亡率に関しては,異なる2つの状況を考慮する必要がある。1つ目は,患者に適切な治療を施せないような段階に達したなど,技術的な理由で移送が行われる場合。このような際には,大学病院等の他の施設に移送されるが,こうした移送が行われる場合,患者が何の病気に罹患しているかに拠らず,そうした患者の死亡率は一般にそもそも高く,それぞれの病気別に見た際の移送による超過死亡率も高くなる。 2つ目は,受け入れキャパが飽和状態となり,移送が行われる場合。これに関しては,現時点ではベルギー国内のデータはないが,今後入手可能となるかもしれない。

(参考アドレス:ベルギー公衆衛生省記者会見動画)
https://www.info-coronavirus.be/fr/live-pressconferences/

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