ブリュッセル空港でのクレジットカード詐欺関連事案の発生
令和4年2月22日
ブリュッセル空港でのクレジットカード詐欺関連事案の発生
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1 対象者像
アフリカ系と思われる男性1名
年齢30-40 歳、身長 180センチ位、体格がっちり、野球帽着、身なりは一見して旅行者の風貌。
※当館注:上記はあくまで当館に被害報告のあったケースにおける対象者です。犯意を持つ者は他にも存在する可能性が十分ありますので、十分ご注意ください。
2 被害の状況
(1)週末の夕刻、ブリュッセル空港において、当地在留邦人に対して「これから日本に赴く予定であり、急遽日本に電話しなければいけないのだが、自分(犯人)のクレジットカードが使用できない状態。非常に緊急であり、必要な金銭の支払いは行うので日本製のクレジットカードで電話をかけさせて欲しい。」等と英語で声掛けしてきた(その際、現金を支払う素振りを見せた模様)。
(2)申し出を受け入れ、クレジットカードを差し出したところ犯人は、同カード番号を用いて電話をし、次には緊迫感を装いながら、「当該クレジットカードを日本まで貸して欲しい」等と要求。それには拒否したものの、しつこく要求してきたことから、短時間に限りとしてクレジットカードを貸与したところ(当館注:クレジットカードを他人に対して、貸与、譲渡、預託、寄託、質入、担保提供等することは、通常クレジットカード会社の会員規約により禁止されています。)、犯人は「少しの間荷物を見ていて欲しい」等と理由を付け、クレジットカードを持ったまま短時間、その場を離れた。
(3)被害者のもとに戻ってきた犯人が、被害者に返却してきたクレジットカードは、被害者のものとは異なるカードであったため、その場でその旨指摘したところ、「慌てていて間違えた」等と言い訳をしながら被害者のカードを返却してきた。
3 防犯アドバイス
全体を通して対象者は、言葉巧みに話しながらいかにも困っている様子をアピールし、狙いを付けた者の親切心をたくみに利用しようと試みますが、このような現場では犯罪被害に遭っていると気がつかず、警戒心が薄れてしまうことがあります。その他、以下の諸点に十分にご注意ください。
○ クレジットカードは、絶対に他人に触らせない
いかに相手が困っていようともクレジットカードは他人には渡さず、カード番号や暗証番号等も絶対に教えないでください。
○ 海外での見知らぬ人からの声掛けは要警戒
海外での見知らぬ人からの声掛けは、犯罪のきっかけとなる可能性が高いのが実情です。見知らぬ人から声を掛けられたら、まず警戒を高めましょう。
〇 見知らぬ人からの荷物は預からない
見知らぬ人からの荷物を不用意に預かったため、知らぬ間に違法物品を運ばされており、渡航先の税関で見咎められ、そうした日本人が収監されるといった事件が実際に他国で発生しております。他人の荷物を不用意に預かったり、運搬したりしないでください。
※上記事案は欧州で流行している手口です。今回、ご家族、同僚の方に広く共有いただき、防犯警戒に努めてください。
4 被害の届け出について
クレジットカード犯罪の被害補償については、迅速に各クレジットカード会社に届けられるよう、日ごろからカード会社の緊急連絡先を他に控えておくようにしましょう。その上で、不幸にして被害に遭われた場合には、クレジットカード会社に迅速に報告し、被害の最小化努めた上で、最寄りの警察署にご相談ください。
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