ラブレター・フロム・ブラッセルズ
![]() 第三十四回 「ソリダリティ(団結)」再びブリュッセル連続テロ事件
死者は,その後病院で亡くなった方を加えると,32人。3月29日の時点で,未だに90人以上の方々が入院・治療中です。ベルギーが経験した最も深刻なテロ事件であることは疑いがありません。 この痛ましく,かつ,憎むべきテロ事件を受けて,日本政府からベルギー政府に対して,ハイレベルで,数々のメッセージが届けられました。安倍総理からミシェル首相へ,岸田外務大臣からレンデルス外務大臣へ,大島衆議院議長からブラック下院議長へ。そして,天皇陛下からフィリップ国王陛下にもお悔やみと連帯を示すメッセージが届けられましたが,これは,異例のことです。 「ニュー・ノーマル」と「ソリダリティ」
その意味でも,これは,「ベルギーの問題」ではなく,「我々の問題」なのです。日本としては,この困難なときにこそ,ベルギーに対して,強い「ソリダリティ(団結)」の気持ちを表すべきだと信じています。 3月31日時点で,未だベルギー全土で,テロの脅威度は最高から2番目の3が維持されています。これは,テロの脅威は未だにある,という意味です。今回の事件の一連の捜査を通じて,テロのネットワークは,ベルギー,フランスのみならず,オランダやイタリアなど,欧州の他の国へ広がっていることが明らかになりつつあります。残念ながら,このような状況は,しばらく続きうる,と見ておく方が安全では無いかと思います。 そうであるからこそ,私たちは,「必要最小限の注意を払いながら,通常の生活は通常どおりに続ける。」という心構えをすることが求められています。ベルギーに滞在されている6000人を超える日本人の方々は,私から申し上げるまでも無く,そのような心構えで日々の生活をされているように拝察します。このことを日本人として,非常に誇りに思います。このような姿勢こそが,ベルギーに対して「ソリダリティ」を示すことに繋がるのだと信じます。 ゲント・フロラリア
この参加を予定通り行うには,関係者の方々におかれても,それなりの勇気と決意がいると思いますが,正に,これも,日本のベルギーに対する「ソリダリティ」の証です。一般公開は4月22日~5月1日です。皆さんも,是非お出かけ下さい。ゲント・フロラリアのHP http://www.floralien.be/en |